◎桐生新春コンサート参加
2005年1月30日に桐生市民文化会館にて開かれた市民団体による新春コンサートに
参加しました。
◎清里・駒寄小学校音楽教室協力
現在義務教育の音楽課程では和楽が必修内容として扱われています。
2005年2月16日、前橋市立清里小学校と吉岡町立駒寄(こまよせ)小学校にて音楽教室が
開かれた際、天台雅楽会群馬組10名が参加協力させていただきました。
両校とも内容は同じですので抜粋してご案内します。
なお授業開催に当たり、清里小では正法寺ご住職、駒寄小では東漸寺ご住職に
諸般のご鞭撻をいただきました。ありがとうございました。
後日、『清里小だより』に授業の様子をご報告いただきました。
【よみがえる平安の音色 雅楽を体験しよう(6年音楽)】
二月十六日の天気を覚えていますか?そう、大雪でした。こんなに降ったことはかつてなかった、と思うほどでした。
その雪の中、音楽室には雅楽の音色が響きました。
六年生は音楽で、日本とアジアの音楽について学習しています。
伝統的な音楽の旋律や響きの特徴を聴いて味わい、曲想を生かして表現する学習です。そこへ、正法寺の稲岡さんを中心とする、「天台雅楽会」十名の皆さんが、大切な楽器をご持参になり、演奏を聴かせてくださいました。そのうえ、触らせたり、吹かせたりしてくださったのです。
雅楽の編成は打楽器(打ち物)・弦楽器(弾き物)・管楽器(吹き物)で、
世界最古のオーケストラ、ということです。当目は、管楽器の笙(しょう)、篳篥(ひちり)、龍笛(りゅうてき)を体験できました。
楽器による音色の違い。笙は天上の声、篳篥は我々人間世界の声、龍笛は空を行く龍の声を表しているそうですが、なるほど、そんな感じの響きでした。篳篥は楽器の大きさから想像するより大きい音で、人間世界の活気のようなものを感じました。
六年生がリコーダーで演奏した「越天楽」に続いて、雅楽の「越天楽」の演奏を聴きました。なだらかでゆったりとした旋律。三つの吹き物が調和して、遠い平安時代にかえったような響きです。
笙は、息を吹いても吸っても音が出るそうで、他の楽器が息継ぎのために音が絶えるときも、常に鳴り続けていました。
電気コンロで常に暖めたり、よい音色を出すには条件を整えることが大切なのだと知りました。
児童がとても喜んだのは・楽器に触らせてもらったことです。息の吹き込み方や穴の押さえ方など、リコーダーとはだいぶ違いました。けっこうよい音が出た人に、ピーともいわなかった人に、いろいろのようでしち 児童の書いた感想の中からいくつか拾ってみましょう。
♪一つ一つの楽器の音を聞くとうるさい感じがしたが、三つ合わせて演奏してくれた曲は
すごくきれいだった。
♪千二百年以上も前からのスタイルが変わっていないと聞いて驚いた。
♪音当てクイズが楽しかった。
♪雅楽は日本でできたものだと思っていたが、中国と聞いて驚いた。
♪私は全然音が出なかった。今日演奏してくれた人たちはいっぱい練習したんだろうな。
♪CDで聴くよりずっと追力があった。
♪とても楽しい授業だった。一生に一度のチャンスだったかもしれない。感謝している。
♪高い音や低い音が出て、しかもみんなが合っているのですごいと思つた。
♪楽器を実際にやったときはドキドキした。丁寧に工夫して教えてくれてありがとうござ
いました。
♪中国の漢文のような書き方をしている楽譜だった。どうしたら楽譜が読めるのか、不思
議だ。
♪弾き物をする人も、まずは吹き物から覚えるなんて、いやにならないのかなあと思っ
た。
♪思っていたより追力があってびっくりした。ビデオで見たのと生とでは音が違うように
聞こえた。
♪笙をやってみた。音は簡単に出たが、押さえる穴をかえると音が変わるのですごいと
思った。‥‥
最後に「遠き山に日は落ちて」を演奏してくださいました。地下のドボルザークもさぞびっくりしたことで
しょう。音色にうっとりしてしまい、一緒に歌うことまでは思いつきませんでした。
窓の外は罪々たる雪。中村草田男に「降る雪や明治は遠くなりにけり」という句がありますが、明治が遠く
なるどころか、平安時代を近く感じた一時聞でした。児童にとっては、作務衣のお坊さんと雪とともに、思い
出深い一時間となったことでしょう。 (『清里小だより』第51号 2005.2.21)
みなさん、どうもありがとう!
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